割引キャッシュフロー(DCF)法

投資用語集 · バリュエーションとファンダメンタルズ

企業が将来生み出すと見込まれるキャッシュフローを、それぞれ現在の価値に割り引いて合計する評価手法。

定義

割引キャッシュフロー(DCF)法は、今後数年間に企業が生み出すキャッシュを予測し、それぞれの金額を現在の価値に「割り引く」ことで企業の価値を求める手法です。割り引くのは、後で受け取るお金は手元にあるお金より価値が低いからです。今日の1ドルを運用すれば収益が得られるため、来年の1ドルは今日の1ドルより価値が低くなります。

企業の寿命の大部分は予測期間の先にあるため、DCF法では最終年より先の全期間について継続価値を加えます。このため、結果は成長率と割引率という2つの入力値に非常に敏感です。どちらかが少し変わるだけで答えは大きく動くので、DCFの結果は範囲として読むのが適切です。

公式

V = FCF₁/(1+r) + FCF₂/(1+r)² + … + TV/(1+r)ⁿ, TV = FCFₙ·(1+g)/(r−g)

FCF = 各年のフリーキャッシュフロー、r = 割引率、g = キャッシュフローの長期成長率、TV = 継続価値、n = 最終予測年。

計算例

ATLASの最新データ(2026年10月26日時点)

NVIDIA(NVDA)は、直近12か月に418億ドルのフリーキャッシュフローを生み出しました。これは時価総額5.5兆ドルの0.8%にあたります。ATLASによるこの銘柄の適正株価の推定値は1株あたり155.16ドルで、DCFは、こうしたキャッシュフローを1株あたりの価値に変換する手順です。

フリーキャッシュフロー利回りが高く、適正株価が株価を上回っている場合は、DCFが割安と判断しやすい形です。利回りが低い場合は、株価を正当化するだけの強い成長が必要になります。

ATLASでの活用方法

DCFは、比較対象企業の倍率と並んで、ATLASの適正株価を支える2つのエンジンの1つです。企業ページには、その値がDCFによるものか、倍率によるものか、両者の組み合わせによるものかが表示されます。

ATLASの関連機能:バリュエーションと目標株価 →ATLASのツール一覧 →

実在の銘柄で確認する

上の例では次の企業を使っています。各企業のページで詳しい数値をご覧ください。

よくある質問

DCF法に適した割引率はどのくらいですか?

同程度のリスクをもつ投資から期待できる収益率を反映したものにします。上場企業では、アナリストはリスクフリーレートから出発して株式リスクプレミアムを上乗せし、さらに企業固有のリスクで調整するのが一般的です。結果が割引率に敏感なため、複数の割引率で試すのが望ましい方法です。

同じ企業なのに、アナリストによってDCFの値が違うのはなぜですか?

予測、成長率の仮定、割引率がいずれも判断に基づくためです。計算の仕組みは同じでも、入力値は同じではありません。ATLASが1つの数字だけでなく、範囲と信頼度を示しているのはこのためです。

関連用語

この考え方を、ご自身の銘柄で試してみましょう

ATLASで企業ページを開くと、適正株価、上昇確率、リスク指標を並べて確認できます。

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投資助言ではありません。ATLASの推定値は公開データに基づく統計モデルによって算出されており、誤りを含む可能性があります。過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。投資の前にご自身の状況をご検討ください。 免責事項

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